最高裁判所第一小法廷 昭和40年(オ)307号 判決 1966年5月26日
上告人(原告・控訴人) 菊地久幸
被上告人(被告・被控訴人) 加藤時之助
主文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理由
上告代理人和田吉三郎の上告理由について
本件手形が上告人に交付されるまでの経緯に関する原審の認定および本件当事者間に本件手形関係の原因である対価関係が欠けている旨の原審の認定判断は、挙示の証拠関係に照らし是認できる。そして、右の点に関し原審が認定した事情のもとでは、被上告人は、本件手形の原因関係が欠けていることを理由として上告人に対しその請求を拒むことができる旨の原判示は、正当であり、原判決には所論の違法は認められない。所論は、ひっきよう、原審の違法にした証拠の取捨判断および事実の認定を非難しまたは原判示に副わない事実を主張し、これを前提として原判決を攻撃するに帰し、採るを得ない。<以下省略>
(裁判長裁判官 入江俊郎 裁判官 長部謹吾 裁判官 松田二郎 裁判官 岩田誠)
上告代理人和田吉三郎の上告理由<省略>